書展出陣作


墨田川堤の桜咲くころよ 花の錦を着て帰るらん

家ごとにふすぶる蚊遣なびきあひ 墨田の川に夕けぶり立つ

(正岡子規歌二首。半切1/2)

あかねさす紫野行き標野行き

野守は見ずや君が袖振る

(萬葉集額田王歌。半切2枚継)

生きも死にも天のまにまにと  平けく思ひたりしは常の時なりき 長塚節歌 書道三体字典 日沼古菴書

生きも死にも天のまにまにと

平けく思ひたりしは常の時なりき

(長塚節歌。尺八屏)

燕子樓 白楽天詩 書道三体字典 日沼古菴書

燕子樓(白楽天詩。尺八屏)

玉くしげ御室の山のさなかずら 萬葉集藤原鎌足歌 書道三体字典 日沼古菴書

萬葉集藤原鎌足歌(玉くしげ御室の山のさなかずら・・。半切二枚継)

山口古堂先生の歌二首 書道三体字典 日沼古菴書

山口古堂先生の歌二首(蟋蟀の聲二ところより聞え来ぬ・・。全紙)

抜山蓋世 項羽句 書道三体字典 日沼古菴書 

抜山蓋世(項羽の句。半切扁額)

寶井其角句 夕立や田を見めぐりの神ならば 書道三体字典 日沼古菴書

寶井其角句(夕立や田を見めぐりの神ならば。尺八屏。文部科学大臣賞受賞作品)

芭蕉句(幻住庵記の一節。半切1/2)

原石鼎句(蜘蛛消えて只大空の相模灘。全紙二枚継)

赤壁賦蘇東坡句(託遺響於悲風。尺八屏)

自詠歌(陽の暮るゝ三十分ほど冬空の千変萬化の色は美し。半切)

平家物語の一節(半切1/2扁額)

金子みすずの詩(全紙扁額)

山口古堂先生の歌

すさまじき雷雨となりて日光駅前広場に濁り水溢れ来

(半切)

烟消松翠淡雪堕竹枝軽(諸国鈞の句。半切二枚継)

書譜の一節(孫過庭の文。半切)

簷冰低挂欄角隙雪斜侵坐隅(范成大の句。聯落)

山口古堂先生の歌

(逢ひたしと待ちし駅前の店の角花を抱きて君は来たれり。半切)